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  • うつがよくなってきた頃 心が空っぽになった理由

    うつがよくなってきた頃 心が空っぽになった理由

    ――「もう大丈夫」と思ったあとに起きたこと

    調子のいい日が、しばらく続いていた。

    体も、頭も、軽かった。

    「このままいけるかもしれない」

    そんなふうに、どこかで思っていた。

    だからこそ、

    ある日ふっと、心の力が抜けたとき、

    思った以上に動揺した。

    理由ははっきりしないのに、

    やる気が消えて、

    意味があるはずだったのものが、

    遠くに離れていく。

    これまでの時間まで

    一緒に流れていってしまったようで、

    「結局、私はここまでだったのかな」

    そんな考えが、静かに浮かんだ。

    でも今なら、はっきり言える。

    あれは後戻りじゃなかった。

    ―――――――――――――――――

    気づかないうちに、力が入っていた

    あとになって、わかったことがある。

    私は、

    回復していく自分を

    「ちゃんと保たなきゃいけない状態」

    みたいに扱っていた。

    調子がいいときほど、

    弱さを見せないようにして、

    落ち込まないようにして、

    「もう大丈夫な人」でいようとしていた。

    誰かの期待というより、

    自分自身に対して。

    その無意識の緊張が、

    少しずつ溜まっていって、

    限界に来たとき、

    無力感として表に出ただけだったんだと思う。

    ―――――――――――――――――

    元気じゃない自分も、含めて回復だった

    そこに気づいてから、

    回復の捉え方が変わった。

    回復って、

    ずっと調子よくいられることじゃなくて、

    調子が落ちたときの自分を

    責めずに、

    そのまま置いておけることなのかもしれない。

    今日はしんどい。

    今は、無理がきかない。

    そう言葉にしても、

    自分の価値が下がるわけじゃない。

    そう思えるようになってから、

    あの強い無力感は、

    前よりずっと、静かになっていった。

    ―――――――――――――――――

    波があるから、守られている

    回復には、波がある。

    それは、何かが間違っているサインじゃない。

    むしろ、

    無理を続けないための

    自然なブレーキなんだと思う。

    落ちる日があってもいい。

    止まる日があってもいい。

    そう許せるようになったとき、

    回復は、音を立てずに、

    でも確実に、深いところへ進んでいる。

    もし今、

    「またダメになった気がする」

    そう感じているなら。

    それは終わりじゃなくて、

    自分を守るほうへ

    向かっている途中なのかもしれない。